水分補給③ 実際に飲む量と内容

2019年2月7日

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執筆者:五十川 智子

 実際に飲む量は?

以前のコラム『1日の水分摂取量は飲み水からが約50%。残りの40%は、、、』でもお伝えしましたが、厚生労働省が行っている「健康のため水を飲もう」推進運動によると、「人間の体の約60%は水分で、体重60kgの人だと体内の水分量は36kg。水分は1日約2.5リットルを摂取し、同じく2.5リットルを排出。水分摂取ルートは、飲み水が約50%(1.2リットル)、食事が約40%(1.0リットル)、体内で作られる水が約10%(0.3リットル)。逆に排出は、尿や便としてが64%(1.6リットル)、汗や呼吸で36%(0.9リットル)。」となっています。

体格で多少変わりますが、1日に飲み物として摂る量は約1.2Lです。グラス1杯が約200mlですので、約6杯です。
おすすめの飲むタイミングとしては、
①朝寝起きに1杯
②朝食時に1杯
③昼食時に1杯
④夕食時に1杯
⑤お風呂あがりに1杯
⑥寝る前に1杯
です。こうやって見ると、そんなに飲むのが大変な量でもないですよね。食事の合間にコーヒーやお茶を飲む事もあるかと思いますので、1日に1.5~2Lくらいは摂っている方が多いのではないでしょうか。

人が一度に吸収できる水分量は200ml(グラス1杯)程度です。一度に大量に飲んでも、全部は吸収されませんし、水中毒になる危険性もあります。また、喉が渇いたと感じた時には既に体の2%の水分が失われた状態ですので、喉が渇いたと感じる前に、こまめに少しずつ(30分間に200ml程度)飲むのがポイントです。

何を飲んだらいいの?

 「お茶やコーヒーにはカフェインが含まれており、利尿作用がある為、水分補給には
向かない」と聞いたことはありませんか?

これは1990年代にアメリカの栄養学者たちが唱えた説がもとになっています。

ご存知の方も多いと思いますが、カフェインには確かに利尿作用があります。そのために脱水作用があると考えられたようです。しかし、この利尿作用は非常に穏やかなもので、継続的にカフェインを摂取していると耐性ができるため、利尿作用が働かなくなることが証明されています。

米国医学研究所IOM(Institute of Medicine)はDRI(Dietary Reference Intake=推奨栄養摂取量)レポートを発表しており、「 カフェインを習慣的に摂取する人の総水分量が不足していることを示す新たな確証が公表されない限り、水分補給にノンカフェイン飲料が貢献するのと同程度に、カフェイン含有飲料も日々の水分補給に貢献すると考える」と紹介しています。

水を100%として、それ以外の飲料で補給できる水分を%で示してみます。例えば、抽出されたコーヒー・紅茶であれば99%が水分ですし、スポーツ飲料なら92.24%の、牛乳や果汁なら85%程度の水分を摂取することになります。また、ほとんどの果物・野菜は70~85%、パンだと30~45%の水分を摂取する事になります。食事からの水分も水分摂取量としてカウントされる為、水以外の飲み物もカウントされる事になります。(ただしアルコールは除外です)

ただし、これは欧米人を対象にした実験によるものですので、そのまま日本人の体質には当てはまらない可能性もあります。また、ジュースやスポーツドリンクばかりでは糖分過多に、コーヒーばかりではカフェインの利尿作用以外にめまいや不眠、吐き気などを引き起こすこともあります。

ですので嗜好飲料に偏り過ぎず、メインは水、という摂り方の方が体にはいい影響があると思います。

飲んでみて感じたこと

私は朝起きた時と食事時に、胃腸を温めて活発にするために白湯を飲んでいます。1日を通しての水分量は足りていたのですが、日中バタバタしている時はなかなか水分を摂れていませんでした。今は合間を見て、一口ずつ飲むようにしています。

意識して水を飲むようにし始めて2ヵ月くらい経ちますが、感じた事は、

○もともとお通じはきちんとあったのが、更にお腹の調子がよくなった
○「あ、あと少しで喉が渇くな。今のうちに飲んでおこう」と喉が渇くタイミングがわかるようになった
○こまめに飲むので口寂しくなく、間食を抑えられるようになった

です。少しずつ実感できてきたところですね。ただ水を飲むだけでも、色々と変化がありますね。体の細胞が入れ替わるのに3ヵ月はかかりますので、じっくり体の変化を楽しんで見て行きたいと思います。

これ以外にも色々と勉強している事がありますので、またの機会にお伝えしたいと思います。皆さまも、ぜひ水のパワーに注目してみてくださいね。

参考文献

・「健康のため水を飲もう」推進運動 厚生労働省

・水分補給のサイエンス -これからの水分補給を考えるー     講演会より

「日常における水分補給 」マキシム・ビュイックス博士 ILSI North America 水分補給  検討委員会議長

投稿者プロフィール

五十川 智子

栄養士

株式会社ケーエーナチュラルフーズ