きのこ展~【地衣類案内】【きのこ案内】
2017年10月23日
執筆:元井章智
先週のキノコブログでは
【きのこ展】に行った様子と、園内に生えていたキノコをご紹介しました。
今回は、イベントとして参加した
【地衣類案内】、【きのこ案内】
についてご紹介します。
園内地衣類案内
いままで『地衣(ちい)類』って単語を聞いたことはありませんでしたが、『きのこ展』の開催期間に併せて行うイベントだから、きっとにキノコに関係あるに違いないと思って集合場所に行ってみると、、、
この人数、、、
ざっと100人くらいでしょうか
子供よりも大人の参加者が目立ちます。
(子供の中に大人がポツンとうくのを恐れていたため、ちょっとほっとしました)
集合時間の11:00になると講師の大村嘉人先生(国立科学博物館 植物研究部)が、マイクを使って挨拶され、まずは『地衣類』についての説明を始められました。
地衣類とは
大村先生の説明によると地衣類とは、『菌類と藻類が共生したもの』だそうです。
丁寧にイラストを使って説明して頂いたのですが、、、
正直、どんなものがイメージが湧いてきません。。。
イメージが湧かない人が多いのは想定されていたようで
実際に見に行きましょうと園内を移動しはじめました
先生にゾロゾロ付いていきます
そしてたどり着いたのが1本の木
百聞は一見にしかず
この表面に付いているヤツと言われて、すぐに解りました!
(緑っぽいカビみたいなものです)
いままで、木の病気かなにかと思っていました
それが、地衣類=菌類と藻類がくっついたものだとは、、、
さらにこの木には『アミモジゴケ』という熱帯に生える種類の地衣類が、最近(といっても数年前から)になって生えてきたそうです。
熱帯にはえる地衣類が生えてきた理由は、つくば附近の温暖化と、ディーゼル車規制による大気汚染の改善が考えられるとのことです。
小さい黒い点々です。ルーペを使ってみました
さらに、コチラ
拡大図がこちら
『ヤマトキゴケ』というらしいです。
街中でも良く見かけますよね。
コケだと思っていましたが、れっきとした地衣類だそうです。
(なおコケと地衣類の違いは、色が緑かどうかで解りやすいとのことです)
地衣類には、キッチンハイターを薄めた液体をかけると一瞬、赤く染まるものがあるようです。
このタイプも変色するとのことで実際に、キッチンハイターをスプレーで吹きかけると赤く染まり、「ほんとだー!」といった歓声があがりました。
30分があっという間に終わりました。
なんとなく参加したものの、知的好奇心が満たされ、本当に参加してよかったと思いました。
次のイベントは、私のとってのメインイベント
「園内きのこ案内」です。
園内きのこ案内
「園内きのこ案内」の集合時間は13:00
集合場所に行ってみると、、、
さっきの「地衣類案内」よりもさらに多い、150名以上の参加者が集まっています。
13:00になると今度は、保坂健太郎先生(国立科学博物館 植物研究部)がマイクを使って説明を開始。
「きのこは森の中のジメジメしたところに生えるイメージですが、実際には森の入り口や街中にもけっこう生えている。特に多いのが木が植えられている道路沿いで、夏~秋にかけては注意深く見ると良く見かける」
とのことです
実際に見てみましょう
ということで、森の方ではなく道路沿いの方向へ移動を開始
150名以上がゾロゾロを移動して道路沿いに到着
本当にキノコがたくさん生えていました
道路の近くに生えていたのは『テングタケ』と『ウスキテングタケ』の2種類
↓『テングタケ』
↓『ウスキテングタケ』(薄黄色のテングタケ 毒キノコです)
その後、常設展示コーナーに移動して
『マントカラカサタケ』と『カニノツメ』の紹介
↓『マントカラカサタケ』
↓『カニノツメ』
アップにしてみると
確かに『カニのツメ』にそっくりです。
『かなり臭い』と言われていたので、後で嗅いでみると、、、
本当に臭かったです。。。(トイレ大の臭いです)
嗅がなきゃよかったってくらい臭いです
そして、森の入り口に移動して『ヒトヨタケ』の1種の『キララタケ』
↓『キララタケ』
『ヒトヨタケ』といった名前は、一夜(ヒトヨ)にして黒くなってしまい、ドロドロに溶けてしまうから付けられたそうです。
実際にみたキノコも黒ずんでおり、ドロドロになったものは黒インクとして絵具として使われたりもするようです。
一応、30分間のレギュラーコースはココで終了。
続いてオプションとなる『タマゴタケ』の見学にも参加しました。
タマゴタケはの見学ツアーは
園内の森の中を進んでいきました
森の中を歩くこと10分ほど
そこには小さな小さなタマゴタケが群生していました
アップで撮影したのがコチラ↓
高さ7~8㎝で開いた傘の直径が4~5㎝くらいの小さなキノコでした
真っ赤な傘が非常に目立ちます
他にも、まだ傘が開いていないものもありました↓
高さが5㎝くらい、傘の直径は3cmぐらいでした
「タマゴタケ」は
初めはタマゴのような形をしていて、そこから柄と赤い傘が生えてきます
タマゴの形をしている状態↓
タマゴから柄と傘の部分が生えてきます↓
オプションツアーでも40~50名くらい人が参加していますので
小さいキノコを順番に見ていました。
ここでオプション(タマゴタケ見学)も含めて【園内キノコ案内】は終了。
1時間弱の短い間でしたが、大満足の内容でした
園内地衣類案内、キノコ案内に参加して
野生のキノコはゴルフ場などでしばしば見かけることがありましたが、
今まで、マジマジと見たことはありませんでした。
今回、参加して
【地衣類】、【きのこ類】とも、思ったより身近に生えているといったことを知りました。
これをきっかけに、身近に生えている【地衣類】、【きのこ類】を探して見たいと思います。
東栄新薬株式会社
株式会社ケーエーナチュラルフーズ
元井章智
PS.
来週(10月30日)は【きのこ展で紹介されていた主なキノコ】をご紹介いたします。
投稿者プロフィール
元井章智
東栄新薬株式会社代表取締役社長
株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長
慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー