水溶性アガリクスについて
水溶性アガリクスについて
執筆:元井章智
アガリクス製品の中には【水溶性アガリクス】といった製品があります。
どのような製品かというと
アガリクスから熱水抽出した成分=水分に溶け出した成分(水溶性成分)を原料として使用した製品です。
この水溶性成分を製品化した水溶性アガリクスと
アガリクスそのものを製品化した製品
どちらに多くの有用成分が含まれるのでしょうか?
そのヒントは、キノコ研究において世界的な権威である東京薬科大学から1990年に発表された論文にあります。
アガリクスの水溶性成分について
原著論文:Biol.pharm.Bull.24(7)820-828(2001)
もともとこの論文は、アガリクスのどの成分に有用成分が含まれるか?をテーマとした研究論です。この実験過程においてアガリクスを熱水抽出して、どの程度の有用成分が引き出せるかを実験しています。
具体的な研究内容は以下になります。
1)乾燥アガリクスを500mlの水に入れ2時間沸騰
2)熱水中に溶け出した水溶性成分と、水溶性成分を抽出した後のキノコの絞りかすに分けます。
3)キノコの絞りかすを再度、500mlの水に入れて2時間沸騰させ、水溶性成分と、さらに成分が抽出されたキノコの絞りかすに分けます。(これを2回繰り返します)
この後に熱水抽出された水溶性成分と、キノコの絞りかすにどの程度の有用成分、特にアガリクスの主成分であるβ-グルカンを含む高分子画分(分子量が大きい成分)が含まれるかを計測しました。
その結果、熱水抽出された水溶性分には34.5%しかβ-グルカンを含む高分子成分は含まれず、絞りかすの部分には、残りの約2/3もの成分が残っていることが解りました。
解りやすくイラストにすると以下になります。
このため、水溶性アガリクスに含まれる有用成分は、アガリクスそのものを原料とした他のアガリクス製品に比べ非常に少なくなってしまっています。
アガリクスを選ぶときには、有用成分が少なくなってしまった水溶性アガリクスを選ばないようにして下さい。
投稿者プロフィール
元井章智
東栄新薬株式会社代表取締役社長
株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長
慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー
PS. キングアガリクス100は乾燥アガリクスそのままの原料を100%使用して製品化した製品です。