健康で長生きするカギとなる抗加齢医学(健康寿命をいかに平均寿命に近づけるか)

2018年6月11日

執筆者:元井章智

日本人の平均寿命は年々伸びてきていて、2013年時点では女性86.61歳、男性80.21歳となっています。しかし、健康寿命(健康でいられる年齢)はというと、女性で74.21歳、男性で71.19歳となっており、その差はそれぞれ12.40年、9.02年となっています。

図表1-1-10 平均寿命と健康寿命の推移

厚生労働省ホームページより http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/16/backdata/01-01-01-10.html

この平均寿命と健康寿命の差12.40年、9.02年は、言い換えれば、不健康な状態で過ごす期間を表しています。

そこで、健康寿命をいかにして伸ばして、平均寿命に近づける=健康で長生きするかのカギとなるのが抗加齢(アンチエイジング)医学です。

先日(5月25~27日)参加した日本抗加齢医学会総会では、以下のようなことが推奨されていましたので、ポイントをまとめてご紹介いたします。

日本抗加齢医学会で推奨されているアンチエイジングのポイント

食事 バランス良く食べる量は腹7分

食事

栄養バランスのとれた食事を摂ることはもちろんですが、食べる量も重要になります。お腹いっぱい食べるのではなく、腹7分で物足りないくらいの方が、長寿遺伝子ともいわれるサーチュイン遺伝子のスイッチをオンにすることが分かっています。

また、食事だけで足りない栄養素や、有用性が確認されている成分などはサプリメントで摂ることも推奨しています。具体的に推奨されている成分や食品は、ビタミンD、レスベラトロール(ブドウの皮に含まれる成分で、赤ワインなどに含まれます)、ココナッツオイル、その他、腸内環境を整えるような発酵食品などです。

運動 日常生活の中で身体活動を増やす

散歩

最近では高齢者のサルコペニア(体重、筋肉量が低下し力が入らなくなる状態)、フレイル(さらに活動量が減り、疲れやすいなどの症状が出ている状態)といった演題が増えてきています。

一般的には筋肉トレーニングや有酸素運動が勧められますが、高齢者の場合は、負荷の高い運動を急激に行うとかえって危険ですので、日常生活の中で歩く時間を延ばすなど身体活動を増やすことが勧められています。

精神面での健康 メンタルヘルス

ご機嫌

ストレスをうまくコントロールすることは、現代社会の中で非常に重要です。この学会では、前理事長の坪田先生のメッセージとして【ゴキゲン】に生きる!ことが提言されています。

生活環境

生活環境

今回の大会では生活環境が抗加齢に及ぼす影響についての講演がありました。物理的な生活環境もそうですが、【人とのつながり】といったことも重要です。

学会に参加して

食事や運動に関しては、よく言われていることですが、アンチエイジングとメンタルヘルスや生活環境との関連性については、これから研究が進んでいく非常に新しい分野かと思います。

普段生活していると、どうしてもストレスがたまってきます。個人的には、ストレス対策に積極的にスポーツ・運動を行い、毎日【ゴキゲン】でいられるようにしたいと思います。

また、学会では、睡眠に関する講演や、見た目のアンチエイジング(紫外線対策)といった内容も紹介されていましたので、今後のコラムでご紹介していきたいと思います。

東栄新薬株式会社

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

元井章智

PS.

平均寿命は、2016年時点では、女性で87.14歳(世界2位 1位は香港87.34歳)、男性で80.98歳(世界2位 1位は香港81.32歳))となっています。

投稿者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー