体内時計を整えるのには温かい朝食がオススメ【研修講習会の内容】

2018年1月29日

体内時計

執筆者:元井章智

私たちのキングアガリクスの農場はブラジルにあるため、メーカーとして年に1~2回、品質管理、生産計画の打ち合わせのために現地の農場を訪問します。

アガリクス

(農場に行った時の写真 手に持っているのは収穫したキングアガリクス)

今年も春(3~4月)と秋(9~10月)に訪問を予定していて、

(といってもブラジルは南半球なので、季節は秋と春になりますが)

現在、3~4月の訪問のために飛行機の手配やビザの準備を行っています。

ブラジルによく行っていると言うと

「どれくらい時間かかるの?」「時差はどれくらい?」「時差ボケにならないの?」

といった質問を、よく聞かれますのでご紹介します。

「ブラジルってどれくらい時間かかるの?」

現在、ブラジル(サンパウロ)までの直行便はなく

アメリカ経由で行くことが多いので、以下のようになります。

東京(成田) → ニューヨーク 約13時間

乗り換えに4時間

ニューヨーク → サンパウロ 約9時間30分

トータルで1日以上(26~27時間)かかります。

「そんなに飛行機乗ってて、疲れないの?」と聞かれますが、、、

当然、「かなり疲れます」

同じ姿勢でジッとしているので、脚はパンパンに浮腫むし

腰、背中、首も固まってきます。

そして、飛行機を降りた時には

クタクタに疲れているのですが、

無性に体を動かしたくなり

人間って【動物】なんだなーと実感できます。

「時差はどれくらい? 時差ボケにならないの?」

ブラジルは日本のちょうど真裏になるので

時差は12時間

こっちが朝の9時なら、ブラジルは夜の9時です。

当然、時差ボケになります。

私は、夜になるとすぐ眠くなってしまうため

普段から22~23時には寝て、6時に起きるといった

かなり規則正しい生活をしているせいか

時差ボケがかなりひどいです。

この時差ボケを治すのに、着いた日には「乳酸菌を摂ったり」「体を動かしたり(ジョギングや水泳、ゴルフ)していますが、そもそもの時差ボケの原因は「体内時計(サーカディアンリズム=概日リズム)」の乱れです。

先日参加した、日本抗加齢医学会の研修講習会で

「体内時計(サーカディアンリズム)」に関する講演がありましたので、

内容を抜粋してご紹介いたします。

サーカディアンリズム(概日リズム)について

講師:斎藤一郎先生(鶴見大学歯学部病理学講座)

サーカディアンリズム*(概日リズム)とは、約24時間周期で変動している生理現象のことで、最近はサーカディアンリズムに関する研究がノーベル賞を受賞するなど非常に注目されている研究分野です。

*サーカディアンリズム=一般的には「体内時計」といった方が、イメージしやすいかと思います。

サーカディアンリズムの乱れによって様々な疾患に影響

最近の研究では、サーカディアンリズムの乱れが、様々な疾患に影響を及ぼしていることが分かってきた。

・不眠症 ・うつ ・高血圧 ・糖尿病 ・肥満 ・乳がん、前立腺がん

また、最近では病気が発生しやすい時間帯なども提唱されている。

2時 虚血性心疾患、がん細胞増殖

4時 気管支喘息

7時 リウマチ

8時 心筋梗塞

11時 うつ症状

15時 高血圧症状

17時 蕁麻疹

18時 骨関節症

20時 皮膚過敏

22時 消化性潰瘍

(九州大学大学院薬学研究院 小柳悟教授)

体内時計を考慮した時間治療

また、体内時計の特徴を活かした、「時間治療」といった方法も進んできている。

●脂質異常症

LDLコレステロールは夜に作られるのでスタチン系は夕方に服用

→LDLが10%減少

●消化性潰瘍

胃酸を抑える薬は夕食後に服用したほうが、夜間の胃酸分泌を長く押さえることができる

●非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)

夜に服用したほうが痛みに有効、副作用も軽減

●高血圧症

ACE阻害薬の夕方服用で副作用が軽減

●抗がん剤

シスプラチンの夕方投与で生存率が上昇

サーカディアンリズムは環境因子などの影響によって乱れる

多くの生理機能が日内変動を示し、環境要因の影響で変調をきたすことがある

環境要因にはストレスなども含まれるが、医師など夜勤のある仕事やキャビンアテンダントなど時差の影響を受ける仕事をしている人などライフスタイルの影響も大きい

講師の斎藤先生の専門である歯科領域では、唾液の分泌も日内変動しており、サーカディアンリズムとドライマウスとの関連も研究されている

サーカディアンリズムは、成人は安定しているが、乳児・幼少期や高齢者はリズムが不安定であり、環境因子の影響を受けやすい

リズムを調整するのに朝食(特に温かいもの)を食べるといい

講演を聞いて

10年以上前に製薬会社のMR(医薬情報担当者)をやっていた経験から、明け方に喘息が悪化し、午前中に うつ状態になりやすいことは知っていましたが、その他、様々な疾患が体内リズムの影響を受けていることを知り、非常に興味深かったです。

また、時間治療に関しては、アメリカの統合医療学会などで

「夜に抗がん剤を投与すると、効果が高まる+副作用を軽減することができる」

といった講演を聞いたことを思い出しました。

体内リズムを整えるのに「温かい朝食」が有効といった情報は初めて聴きましたが、

その他、日光を浴びることでも体内リズムを調整できると書籍「スタンフォード式 最高の睡眠」で読んだことがあります。

普段から生活のリズムが乱れがちな方は、ぜひ、「温かい朝食」「日光を浴び」て生活リズムを整えていただければ幸いです。

私も、3~4月にブラジルに行ったときには、今回学んだ「温かい朝食を食べ」て、時差ボケを少しでも軽くできるようにしたいと思います。

東栄新薬株式会社

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

元井章智

※今回のコラムは日本抗加齢医学会 研修講習会でのご講演内容を参考とされて頂きました。

「抗加齢医学の基礎知識と口腔のアンチエイジング」

講師:斎藤一郎先生(鶴見大学歯学部病理学講座)

PS.

ご講演の中で衛星からの撮影した夜の地球の写真をご紹介されていました。

写真では、先進諸国が明るく、とりわけ日本が明るく映っていましたが、

日本人は黒目が多いので暗い所に弱く、照明をよく使うからかもしれないとのことです。

確かにアメリカ留学中、アメリカ人、イタリア人、スウェーデン人などと一緒に住んでいた際に、夜、部屋の照明が暗かったです。「なるほど、目が黒いと暗さに弱いんだ」と妙に納得しました。

投稿者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー