ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の重要性

2017年5月22日

先週のコラムでは【免疫力と免疫細胞について】ご紹介いたしました。

本日は、免疫細胞の中でも、がん細胞を攻撃してくれるナチュラルキラー細胞=NK細胞についてご紹介いたします。

ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の重要性

がんなどの悪者だけをいち早く攻撃します

NK細胞

いろいろな免疫細胞の中でも、自然免疫のナチュラルキラー細胞=NK細胞は特に重要な役割を担っています。

まず、NK細胞は常に体内をパトロールし、がん細胞をはじめウイルス感染細胞などを見つけるや即、攻撃します。この時、異常細胞だけを素早く破壊し、正常な細胞を壊すことはありません。

また、獲得免疫のキラーT細胞もがん細胞を攻撃しますが、こちらはヘルパーT細胞の指令を受けることで攻撃態勢になり、しかも、ヘルパーT細胞から指令された特定のがん細胞だけしか認識できません。

さらに、NK細胞はほかの免疫細胞を活性化させる働きもあるなど、目覚ましい特性を持った免疫細胞なのです。

NK細胞

加齢や生活習慣によって働きが低下するNK細胞

頼もしいNK細胞ですが、その攻撃力を示す活性化率は、年齢とともに低下していきます。さらに現代人は、NK細胞の働きがどんどん劣化しているのが実情です。原因として、過度のストレスにさらされていること、偏食や暴飲暴食などによって栄養バランスが崩れがちであること、運動不足にもなりがちなことなど、現代社会ならではの生活環境や暮らし方が挙げられます。

こうした活性化の衰えはNK細胞だけではなく免疫細胞全体に共通しています。食事をはじめ生活習慣を改善し、免疫細胞の活性を高め、健康寿命を延ばしたいですね。

NK細胞

ちなみにNK細胞のNKって、どんな意味?

NK細胞が発見されたのは1970年代の半ばのこと。白血球のリンパ球の中に、がん細胞を混ぜると即座に攻撃し、死滅させる細胞があることが分かったのです。その破壊力か「Natural Killer=生まれながらの殺し屋」と命名されました。

健康な人でも、身体には1日膨大な数のがん細胞が発生しています。それらを破壊するのがNK細胞です。NK細胞が健全に機能している人は、がん細胞の初期段階で死滅させてくれるので、がん発症に至らずに済みます。

来週(5月29日)は、【NK細胞を活性化するために(食事編)】をご紹介いたします。

東京薬科大学薬学部専攻(免疫学教室)

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

東栄新薬株式会社

元井章智

PS. 期待を集める「がん免疫療法」

癌免疫療法

がん治療は、これまで「外科療法(手術)」「化学療法(抗がん剤投与)」「放射線療法」を中心とする「三大がん治療」が一般的でした。これらに加え、近年注目されているのが第四のがん治療とされる「免疫療法」です。

現在、すでにさまざまな方法・種類のがん免疫療法が各地の医療機関で行われています。大きくは「能動免疫療法」と「受動免疫療法」に分類されます。能動免疫療法は、免疫反応を起こす物質を直接、接種または摂取することで、身体の中にある免疫系を刺激し、活性化します。なお、この能動免疫には、BCGなどの予防接種も含まれますし、広く考えると健康食品も含まれるとされています。

一方、受動免疫療法は、免疫反応を担うリンパ球などを身体の外で活性化した後、再び身体に戻し、活性化します。

こうしたがん免疫療法は、副作用がほとんどなく、がんの進行に伴う苦痛などをやわらげ、また、手術後の再発予防や他の療法との相乗効果もあるなど、さまざまなメリットがあり、さらなる研究発展が期待されています。

PPS.

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