腸内細菌と免疫、抗がん剤との関係

2017年5月8日

腸内細菌

2月に開催されたアメリカ自然療法医の癌学会で

腸内細菌に関する演題がいくつかありました。

腸内細菌、腸内フローラについてはこちら

今回のコラムでは【腸内細菌と免疫、抗がん剤】に関する内容をピックアップしてご紹介いたします。

腸内細菌と免疫

腸内細菌と自然免疫の相互作用によって以下のような様々な疾患が引き起こされる

リウマチ、Ⅰ型糖尿病、炎症性腸疾患、非アルコール性脂肪肝、動脈硬化、肥満、腫瘍、肺疾患、アトピー

腸内細菌は種類が多いほうが

多くの機能を有する

感染症に対する抵抗力が高まる

腸内細菌にどのようなことが影響を与えるか?

○加齢

○食事によって25~30%も変動することがある ベジタリアンが肉を食べると腸内細菌は大きく変化する

○抗生物質 90%の腸内細菌の活動が抑制される

○生理機能の変化

○遺伝的な影響(少ないと考えられる)

短期間のファスティング(断食)をすると腸内細菌の多様性が高まる

→空腹時に腸内細菌が増殖するため

オメガ3,6脂肪酸 腸内細菌を守ってくれる

バングラデッシュの子供はアメリカの子供よりも腸内細菌の多様性に富む

田舎に住む人の腸内細菌は都会に住む人よりも多様性に富む

(日本とロシアのデータ)

タンザニアの人は腸内細菌の多様性が高く、大腸がん、クローン病などが少ない

乳酸菌は古くから地球上に存在しており、多くの国で活用されている

乳酸菌には免疫調整作用があり、アレルギーなどに効果的

腸内細菌と抗がん剤

腸内細菌は多様性が重要

造血細胞移植を行った試験結果では、腸内細菌の多様性が高いほど死亡率が低かった

腸内細菌の多様性が低い群は高い群に比べ死亡リスクが5.25倍だった

腸内細菌はシクロフォスファミド、シスプラチンなどの抗がん剤の効果を高めるために重要な役割を負っている。

抗がん剤を行う際に抗生物質を投与すると腸内細菌も死んでしまい、効果が下がる可能性がある。

プロバイオティクス(乳酸菌など)による抗がん剤(イリノテカン)による下痢の予防効果

10種類のプロバイオティクス(乳酸菌など)を投与

下痢、腹部膨満感を改善し、下痢止めの服用回数も減らす傾向があった(対象とした人数が少なかったため、統計的な差はでなかった)

講演を聴いて

毎年、国内、海外併せてのいくつかの学会に参加してますが、昨年ごろから腸内細菌に関する発表が非常に増えてきました。

(日本のテレビ番組でも目にする機会が増えてきましたね)

田舎に住む人の腸内細菌は都会に住む人よりも多様性に富む(日本とロシアのデータ)

や、タンザニアの方は多様性が高く、大腸がん、クローン病などが少ない

といったデータを見ると

なんでもかんでも除菌するといった最近の傾向にも、ちょっと疑問を感じてしまいますね

(もちろん、インフルエンザや風邪、ノロウィルス対策のうがい、手洗いなどは必要だと思います。)

今後は、菌との共生といった考え方も必要になってくるのではないでしょうか

また、腸内細菌が抗がん剤の効果を強め、乳酸菌が抗がん剤の副作用を抑えるといった点に関しては、今後よりたくさんのデータが出てくると思います。

以前のコラムでも書きましたが、私自身、乳酸菌のサプリメントを摂るようになってからお腹の調子が非常に良くなった経験があります。

以前のコラムはこちら【乳酸菌の違い】

乳酸菌は非常に安全性が高いため、気になる方は食事やサプリメントで摂ってみてはいかがでしょうか?

東栄新薬株式会社

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

元井章智

*今回のコラムは

Kiran Krishnan(キラン クリシュナン)先生の講演

【慢性炎症と免疫疾患に関する腸内細菌の役割を理解する】

(Understanding the role of spore based bacderiotherapy in the treatment of chronic infection and immune dysfunction)

Lise Alschuler(リゼ アルシュラー)先生とTina Kaczor(ティナ カクゾール)先生の講演

【がんに対する自然療法:2016年に公開された研究のハイライト】

(Naturopathic Oncology: Highlights from 2016 Published Research )

で紹介されていた内容をご紹介しました。

注)海外での学会発表内容のご紹介です

個別の症状の予防、改善を保証するものではなく

あくまで参考程度にとどめて頂き

疾病の診断治療は専門医の指導のもと行ってください。

PS.

昨年、私がAANP(OncANPの関連学会)に参加して得た情報を

ハンドブック【アメリカでがん治療に推奨されている食事とサプリメント】

としてまとめました。

無料でプレゼントいたしますので、ご健康にお役立て下さい。

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