がんと微生物の関連性

2017年4月17日

細菌、ウィルス

2月に開催されたアメリカ自然療法医の癌学会で

【がんと微生物の関係】といった講演がありましたので、ご紹介します。

がんと微生物の関連性

講演の中では、ヒトの体内にいるさまざまな微生物(細菌や、ウィルス)とがんとの関連性が紹介されていました。

(以下、講演と同じように微生物とがんなどの病気との関連性をご紹介いたします。)

ヒトに感染するウィルス

HPV ヒトパピローマウィルス

13のハイリスクタイプがあり、特に16、18番のタイプが子宮頸がんの原因の70%を占める

通常、90%は何も治療もせずに消失するが、消失しなかった場合は、15年20年かけて子宮頸がんを引き起こす。

B型肝炎ウィルス(HBV)、C型肝炎ウィルス(HCV)

肝細胞癌は世界中で2番目に多い癌で、特にアジアやアフリカに多い

B型肝炎ウィルス(HBV)、C型肝炎ウィルス(HCV)、アラフトキシン、エチルアルコールなどが原因とされる。

EBV(ヘルペスの仲間)

EBV(エプスタイン バール ウィルス)

口唇ヘルペスなどを引き起こすヘルペスウィルスの仲間で、世界中の95%のヒトが感染している。

(補足:上咽頭がんや胃がんに関連していると考えられています)

ヒトに感染する寄生虫

地域によって寄生虫の分布が異なり、地域ごとの特色がある。

肝吸虫(Clonorchis sinensis)

肝臓の寄生虫、韓国に多い

ベトナムの南部に比べ、北西部は非常に多いなどの地域性がある。

(補足:肝臓ジストマとも言う。日本でも流行が確認されていた。少数寄生では症状を示さないが、多数寄生すると胆管炎、肝腫大、腹水、黄疸などの症状が現れる。 日本大百科全書より)

ビスハルツ住血吸虫症を引き起こすShistosoma haemotobium

エジプトに多い寄生虫

(補足:世界中で2億人が感染していて、合併症により毎年2万人が死亡している。 国立感染症研究所 感染症情報センターHPより)

ヒトに感染する細菌

ヘリコバクター ピロリ菌

100,000年以上前からヒトに寄生しており、当時の感染率は100%

現在はアフリカ北東部で95%、世界中で50%が感染している。アメリカでは30%

(補足:日本では30代以下では10%程度、50代で40%、70代で50%程度

武田薬品工業HPより)

胃癌を引き起こすとされる反面、除菌すると食道がんの発生頻度が増やすとの報告あり。

なお、ニンニクとビタミンAとEに食道がんのリスクを減らすという報告あり

歯周病菌(フソバクテリウム属)

感染率は100%

口の中に存在し、大腸がんとの関連性も指摘されている

腸内細菌に関して

腸内細菌は以下の疾患に関与していると考えられる

IBS、気分障害、アテローム性動脈硬化、肥満、糖尿病、その他の代謝疾患

セリアック病やその他の炎症性疾患、炎症性腸疾患やその他の自己免疫疾患

乳酸菌などの善玉菌

過敏性腸症候群(IBS)を改善し生活の質(QOL)を高める

化学療法、放射線療法に伴う下痢を改善する

膀胱癌の再発リスクを下げる

手術時の感染症リスクを下げ、入院期間を短縮する

不安障害を軽減

いくつかの抗がん剤の効果を高めるかもしれない

講演を聞いて

人間に感染するさまざまな微生物が写真と共に紹介されていました。

普段見たことない病原菌などの顕微鏡写真(なかにはグロテスクなものもありましたが)などをテンポよく紹介されていたので、講演を聞いている時は、あっという間に感じました。

病原体

(講演のスライド)

講演で、多くの人が感染していると紹介されていた以下の病原菌

●子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウィルス(HPV)

●C型肝炎を原因となるC型肝炎ウィルス(HCV)

●胃がんに関連しているヘリコバクター ピロリ菌

●歯周病菌

このうち、先週ご紹介した歯周病菌(先週のコラムはコチラ)と、ヘリコバクターピロリ菌などは比較的簡単な検査で調べることができます。

ヘリコバクター ピロリ菌に関しては、飲み薬による除菌方法も確立されていますので、定期健診の時に、一度調べてみてはいかがでしょうか?

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

東栄新薬株式会社

元井章智

*今回のコラムは

自然療法医のMark Davis(マーク デービス)先生の講演

【がんと微生物:どのようにして病原菌などが、がん患者のリスク、予後、治療に影響を及ぼすか?】

(Cancer and the Microbiome: How Bugs and Worms Influence Risk, Prognosis and Treatment Options for Cancer Patients)

で紹介されていた内容をご紹介しました。

注)海外での学会発表内容のご紹介です

個別の症状の予防、改善を保証するものではなく

あくまで参考程度にとどめて頂き

疾病の診断治療は専門医の指導のもと行ってください。

PS.

私が昨年、AANP(OncANPの関連学会)に参加して得た情報を

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