【ウサギとカメ】前立腺がんに対する新しい治療アプローチ

2017年3月21日

ウサギとカメ

執筆:元井章智

2月に開催されたアメリカ自然療法医の癌学会で

【前立腺がんに対する新しい診断と治療アプローチ】といった講演がありましたので、ご紹介します。

 前立腺がんに対する新しい診断と治療アプローチ

前立腺がんは、進行のスピード、悪性度からトリ、ウサギ、カメの3種類の動物に例えることができる。

トリ:全体の5%

鳥

悪性度が高く進行が非常に早い。

適切な診断、治療を行っても直接的な死亡原因(前立腺がんによる死亡)となる。

ウサギ:全体の10%

ウサギ

進行が速いが、適切に診断、治療を行えば直接的な死亡原因とはならない。(逆に言えば適切な診断、治療を行わないと死亡原因となる。)

カメ:全体の85%

カメ

進行が非常に遅く、診断、治療を行わなくても死亡原因とはならない。

アメリカでは前立腺がんのうちリスクの非常に低いものは、【がん】ではなく【IDLE(indolent lesions of epithelial origin 直訳すると上皮由来の無痛性障害)】と呼ぶべきと言われている。*IDLEは「怠けている」という意味もあります。

カメタイプを見つけるには

見つける

ではこの治療の必要性のないカメタイプをどのようにして、トリ、ウサギタイプを区別するべきか?

一般的に前立腺がんのスクリーニングに使用されるPSAでは判別は難しく、前立腺生検(前立腺に針を刺して組織を取り出し悪性度を確認する)によっていくらかは可能だが、今後の検査技術の発展が期待される。

自然療法による前立腺がんの治療方法

食事療法

食事

自然食品、pescovegan diet(野菜と魚介類は食べるけど、他の動物の肉を食べない食事)が勧められるが、ポリアミン(がん細胞の成長を促進すると考えられている成分)を多く含む食材は控えた方がよい。

ポリアミンを多く含む食材

イカ、カキ、ムラサキ貝、カニ、ホタテ貝、レバー、パセリ、マスタード、キャベツ、ブロッコリー、えんどう豆、ピーナッツ、ナス、トマト、ポテト、オレンジ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、ピスタチオ、バナナ、小麦、ピクルス

運動療法

運動

特に高負荷と低負荷を交互に繰り返すインターバルトレーニング

ストレス緩和

ストレス

実際には、なかなか難しいが、、、

サプリメント

サプリメント

以下のサプリメントが推奨される。

シトラスペクチン(柑橘系の皮に含まれるペクチンのサプリメント)

カワラタケ=免疫力を高めると考えられる(さらにキノコを食べることが推奨される)

ビタミンD3

その他、ベルベリン、レスベラトロール、ケルセチンなど

放射線療法に併せて以下のサプリメントを服用

クルクミン、大豆イソフラボン、抗酸化物質(ビタミンC,E)、クランベリー

講演を聞いて

ちょうど、行き(東京→アメリカ)の飛行機の中で、【病気を治せない医者 現代医療の正体に迫る】(著者:岡部哲郎 光文社新書)という本を読んでいたのですが、その中でも前立腺がんについては以下のように説明されていました。

他の原因で死亡した人を死体解剖すると、年齢とほぼ同じだけの比率で前立腺がんが見つかる。つまり、70歳であれば100人のうち70人に前立腺がんが見つかる。しかし、この70人のうち前立腺がんで死亡する人はほとんどいない。すなわち、肺がんや、すい臓がんなどとは異なり、前立腺がんは名前にがんとついていても、人を殺すことは稀なのだ。

本

(7ページ目から引用)

読んだ直後は、「前立腺がんって実はかなり多いけど、進行が遅いんだなー」と漠然としたイメージしか持っていませんでしたが、すぐ後で、このトリ、ウサギ、カメの講演でしたので、すっきりと頭に入ってきました。

前立腺がんの85%はカメタイプで治療の必要がない。さらにアメリカではもはや「がん」と呼ぶべきではないと言われている。

(今回の講演内容より)

先ほど、ご紹介した本の最後の部分とほとんど同じ内容ですね。

かなりインパクトの強いメッセージですが、あくまで適切な診断があってこその話だと思います。講演の中でも、「確実にカメタイプを判別する方法はまだない」とありましたし、決して「前立腺がん=放置していい」というわけではないと思います。

今回の講演から言えることは、前立腺がんを宣告されても(他のがんに比べて)過度に反応する必要はないとは思いますが、運動や食事など生活習慣の改善は心掛けた方がよいと思います。繰り返しになりますが「前立腺がん=放置してもいい」というわけではなく間違っても診断、治療の機会を失うことのないよう強くメッセージとして出させて頂きます。

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

東栄新薬株式会社

元井章智

*今回のコラムは

Dr. Eric Yarnell ND(エリック ヤーネル)の講演

【前立腺がんに対する新しい診断と治療アプローチ】

(New Diagnostic and Therapeutic Approaches to Prostate Cancer)

で紹介されていた内容をご紹介しました。

注)海外での学会発表内容のご紹介です

個別の症状の予防、改善を保証するものではなく

あくまで参考程度にとどめて頂き

疾病の診断治療は専門医の指導のもと行ってください。

PS.

私が昨年、AANP(OncANPの関連学会)に参加して得た情報を

ハンドブック【アメリカでがん治療に推奨されている食事とサプリメント】

としてまとめました。

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投稿者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー