乳がん患者に推奨されるサプリメント・ハーブ

2017年3月6日

講演の様子

2月に開催されたアメリカ自然療法医の癌学会で

【乳がん患者の更年期障害への対処法】といった講演がありました。

(写真は講演の様子)

今回のコラムでは

【乳がん患者に推奨されるサプリメント・ハーブ】といった内容に絞ってご紹介いたします。

乳がん患者に推奨されるサプリメント・ハーブ

乳がん患者には更年期での発症が多く、またホルモン療法などの治療の過程においても

更年期障害の症状が現れることが多い。

 更年期障害の主な症状

血管症状ホットフラッシュ(ほてり)

泌尿・生殖器関連のトラブル(性交痛、かゆみ、尿失禁など)

骨粗しょう症

心血管障害

その他の更年期症状

不眠、不安、うつ、いらつき、関節痛、疲労感、髪の毛が細くなる、皮膚トラブル、乾燥肌など

加えて以下のことも関連付けられている

口渇、肩の冷え、声の不調、ドライアイ

本公演では特にホットフラッシュ、泌尿、生殖器症状、サプリメント・ハーブなど非医薬品の処方、医薬品の処方について説明します

(コラムではホットフラッシュ、サプリメント・ハーブに絞ってご紹介します)

乳がん患者の更年期障害の治療法

治療方法については以下があります

食事療法、運動、ストレスマネジメント、栄養、サプリメント療法、薬草(ハーブ)など

治療のゴールとしては以下を目指します

他の疾患リスクを高まることを最小限にしつつ、症状を改善する

病気の予防、治療

生活習慣をかえるきっかけを与える

健康に対する教育

乳がん患者の更年期症状に対するサプリメント療法

サプリメント

ホットフラッシュ(ほてり)、うつ状態、不安、不眠には以下のサプリメントの使用が推奨される。

ホットフラッシュ

大豆イソフラボン、フィッシュオイル、ビタミンE

うつ状態

ビタミンB6、葉酸、ビタミンB12、トリプトファン、フェニルアラニン

不安

GABA(ギャバ)、テアニン

不眠

メラトニン(日本では医薬品指定)、トリプトファン、マグネシウム

以下、それぞれのサプリメントのデータを紹介します

大豆イソフラボンのデータ

大豆

○1日90mgのイソフラボンの摂取は骨の健康に良い(2003年)

イソフラボンはホットフラッシュの頻度、症状を改善する

○乳がんとの関連(2008年)

健康な女性の乳がんリスクを高め、乳がん患者の予後を悪化させるという報告はほとんどない(少しはある)が、大豆イソフラボンの摂取により死亡リスクが下がるといった報告があることから、大豆イソフラボンの摂取が推奨される。

○イソフラボンが乳がん組織の密度を上昇させたという科学的根拠はない

イソフラボンが乳がんの罹患暦にかかわらず閉経後の女性の乳房細胞を増加させたという科学的根拠はない

フィッシュオイル(EPA、DHA、オメガ3)のデータ

魚

ホットフラッシュ、ドライアイ、うつ、心血管障害(予防)、脳の加齢、インスリン抵抗性改善(インスリンを効きやすくする)といったデータがある

その他、オメガ3には以下のデータがある

肥満女性の乳がんリスクを下げる。

炎症を抑え、身体的疲労感を改善する

抗がん剤の副作用によって起こる、筋肉量の低下を抑える。

ホットフラッシュの頻度、症状の改善に有効な薬草・ハーブ

自然療法

乳がん患者の更年期障害で最も多いのがほてり(ホットフラッシュ)

ホットフラッシュに有効な薬草・ハーブには以下がある

ブラックコホーシュ(エキス)、ホップ、カバ、マカ、オタネニンジン、松の樹皮、セントジョーンズワート、カノコソウ(吉草根)、Siberian Rhubarb

ブラックコホーシュのデータ

ブラックコホーシュ単独でホットフラッシュに有効とのデータがあり、

ブラックコホーシュ+タモキシフェンの併用でホットフラッシュ、発汗、睡眠障害、不安、を改善。

ブラックコホーシュ+セントジョーンズワートの併用で更年期障害の気分障害、不安障害に有効とのデータがある

乳がんとブラックコホーシュ

ブラックコホーシュにはエストロゲンのような作用はなく、乳がん患者に対しても安全であると考えられる。

ホットフラッシュに対するサプリメント・薬用ハーブの推奨順位

第1選択 ブラックコホーシュ、大豆イソフラボンとして状況によって以下を考慮する

マカ、Siberian Rhubarb、グレープシードエキス、フッシュオイル、松の樹皮(ピクノジェノール)、セントジョーンズワート

その他の症状などに有効な薬用ハーブ

ブラックコホーシュ:ホットフラッシュ、気分障害、リウマチ

セントジョーンズワート:ホットフラッシュ、中等度のうつ状態

カバ:ホットフラッシュ、不安

カノコソウ(吉草根):ホットフラッシュ、不眠

フィッシュオイル:ホットフラッシュ、ドライアイ、心血管障害の予防、脳の加齢

それぞれのサプリメント、ハーブを4週間試して改善しなければ他の選択肢を検討する

講演を聞いて

日本ではドクターが乳がん患者さんに特定のサプリメントを勧めるようなことはあまりないと思います。この講演では科学的なデータに基づいて、具体的なサプリメント、薬用ハーブを推奨していました。

特に大豆イソフラボンとブラックコホーシュに関しては積極的に推奨していました。

公演中に演者が会場に「乳がん患者に大豆の摂取を避けるよう勧めている人?」と質問しましたが、だれも手を上げませんでした。

これに対し、演者は「GREAT! すばらしい!」とのコメント。

これは、大豆イソフラボンが女性ホルモンに似た構造を持つことから、乳がん患者さんに摂取を控えるよう勧めているドクターが多くいることの裏返しになるかと思います。

講演後の質問で、「大豆イソフラボンは食事で摂ってもいいのか?」との質問に「1日1回、豆腐、枝豆などの豆腐食品を食べることを推奨する」と回答したときに、英語でもトーフ、エダマメと発音していたことが新鮮でした。

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

東栄新薬株式会社

元井章智

*今回のコラムは

Dr. Tori Hudson ND(トーリ ハドソン)の講演

【乳がん患者の更年期障害への対処法】

(Menopause Option for Breast Cancer Patients)

で紹介されていた内容をご紹介しました。

注)海外での学会発表内容のご紹介です

個別の症状の予防、改善を保証するものではなく

あくまで参考程度にとどめて頂き

疾病の診断治療は専門医の指導のもと行ってください

PS.

豆腐はランチでも出てきましたし、他のレストランのメニューでもよく見かけるので、アメリカで流行っているのかもしれません。

豆腐料理

豆腐の燻製とブラウンライス

豆腐料理

焼豆腐

なぜ、このような料理になってしまったのか、、、

正直、見た目で判断してしまい食べませんでした。

やっぱり豆腐は、カツオブシに醤油が一番だと思います。

PPS.

私が昨年、AANP(OncANPの関連学会)に参加して得た情報を

ハンドブック【アメリカでがん治療に推奨されている食事とサプリメント】

としてまとめました。

無料でプレゼントいたしますので、ご健康にお役立て下さい。

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ハンドブック