カビによる食中毒【真菌コラム第6回】

2017年3月22日

カビによる食中毒

腸内フローラの悪化

執筆:元井章智

梅雨時や夏場になると食べ物が痛みやすいから、ちゃんと冷蔵庫にしまって・・・となんとなく湿度が高かったり暑かったりすると食品が傷みやすくなる。というイメージはあるかと思います。一般的に食中毒は細菌によるものがほとんどです。

しかし、カビによる食中毒があるのはご存知でしょうか?みなさんはパンに生えたカビを見たことがあるのではないでしょうか?カビのはえてない部分は食べられるんじゃないの?と思っている人も少なくはないと思います。

カビ

カビが生えるまでに、胞子が食べ物に着く・成長する・増殖という過程があります。つまり、『カビが見えない所=カビのいない所』ではないということがわかります。そのため、カビの見えない所でもカビの胞子は着いていると考えられるため、カビがはえてしまったパンを食べることはお勧め出来ません。もし、カビによる食中毒になってしまうと腹痛や下痢・嘔吐などの症状が出ます。

カビの成長

(カビの成長過程のイラスト)

一般的にカビのはえた食品に熱を加えたからと言って食中毒予防にはなりません。カビを食べることで発症する怖いものに『カビ毒』があります。

カビの毒

毒

カビ自体は熱に弱いので加熱調理で死滅させることができます。しかし、カビは毒を発生させることが知られています。このカビ毒は熱に非常に強いため一度、食品中に作られてしまうと取り除くことは非常に難しくなってしまいます。

一部だけカビの毒を紹介したいと思います。

アフラトキシン

ピーナッツ

コウジカビが作り出す毒でピーナッツや米が汚染されたことがあります。

症状は強力な発がん性で肝がんを引き起こします。

パツリン

リンゴジュース

アオカビが作り出す毒で、リンゴジュースが汚染されやすく、日本では厳しい検査基準があります。

デオキシニバレノール

小麦

アカカビが作り出す毒で、免疫力を下げたり、造血機能を下げたりするなど怖い毒です。

日本では小麦に厳しい検査基準があります。

オクラトキシン

コーヒー豆

コーヒー豆やレーズンが汚染されたことがあります。

アスペルギルスというカビが作り出し、症状は腎臓や肝臓に毒性があり、発がん性もあります。

ただし、長期的にカビ毒をとり続けてしまった場合は発がんリスクがありますが、短い期間に少しだけしか食べていないなら、それほどリスクは高くはないと言えます。

安心

今回のコラムでは、カビによる食中毒についてご紹介しました。

次週、3月29日は

最終回【人の生活に役立つ真菌(カビや酵母)】についてご紹介いたします。

投稿者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー

*このコラムは私が専攻生として登録している

東京薬科大学免疫学教室のご協力により作成いたしました。