カビが原因となる病気(水虫とカンジダ)【真菌コラム第4回】

2017年3月8日

カビ(真菌)が原因となる病気(水虫とカンジダ)

薬

病気の原因というと一般的に、大腸菌やサルモネラ菌などの細菌やインフルエンザなどのウイルスがすぐに思い浮かぶのではないでしょうか?しかし、真菌(カビ、酵母、キノコ)が病気の原因となることもあるのを知っていますか?私たちのまわりのいたるところにいる真菌ですが、皮膚や呼吸器、内臓や脳などに病気を起こすことがあります。

また、私たちの体にすでに住んでいる真菌もいて、免疫力が落ちている状態が続くと体の中の真菌が異常に増殖してしまい、体に病気となって害を与えることもあります。

皮膚の症状(水虫)

水虫

よくCMでも耳にする水虫。みなさんもご存知ではないでしょうか?実は日本人の4人に1人が水虫を体験したことがあると報告されています。最近では女の人に多いそうです。

この水虫の原因になっているのが、白癬(はくせん)菌と呼ばれるカビなのです。

水虫菌

(白癬菌の写真)

水虫はおそらくカビがもたらす病気の中で最も多いといえます。白癬菌はカビなのでクツを長時間履いていたり、足を湿気にさらしていると菌が増えてしまい水虫になりやすくなってしまいます。

もともと白癬菌は私たちの足にはいないとされています。白癬菌に感染した人の皮膚がはがれ落ち、その角質を素足で踏んでしまったりすると今まで白癬菌のいなかった足に白癬菌が住み着いてしまいます。これが水虫はうつると言われている理由です。ただし、足を清潔に保ってカビの増えにくい環境を整えておけば水虫は発症しにくくなります。

水虫と言えば足の皮がむけたり、かゆくなるといった症状をすぐに思い浮かべると思いますが、まったく痒みを起こさない水虫もあります。これには「水虫」と一色単に言っていますが、水虫の原因になるカビが3種類もいることが理由となっています。

最近なんだか、足がずいぶんカサカサになったなと思っていたら水虫だった。なんてこともあり、身近でありながらもよく見逃されやすい病気と言えるでしょう。

カンジダ症

カンジダ菌と呼ばれる真菌による感染症です。

カンジダ菌

(カンジダ菌の写真)

実はこのカンジダ菌は普段からヒトの皮膚や、消化管・口の中・膣に住んでいて、私たちの体中どこにでもいます。このカンジダ菌はヒトの免疫力などにより一定の数に保たれています。

しかし、エイズの患者さんやガン治療中の患者さん、健康な人でも過度のストレスや睡眠不足などの不規則な生活習慣で免疫力が低下すると、カンジダ菌が過剰に増殖してしまい、カンジダ菌に感染してしまいます。これを日和見感染症(普段は感染しないけど、免疫力が下がるとかかってしまう感染症)といいます。

カンジダ菌は私たちの体内に住んでいるため、感染した体の場所によっていろいろな症状を引き起こします。

大きく水虫のような皮膚などの表面上だけに現れる「表在性カンジダ症」と体の中にカンジダ菌が入り込んでしまう「深在性カンジダ症」にわけられます。

表在性真菌症

どちらかと言えば健康な人でもかかることがある

・皮膚カンジダ症

・性器カンジダ症 炎症やかゆみを引き起こします

・口腔咽頭カンジダ症 口の中に白いコケのようなもの(増えたカンジダ菌)がはえます

・食道カンジダ症 胸が痛くなったり食べ物が呑み込みにくくなる

深在性真菌症

どちらかと言えば免疫力が下がっているとかかる

・カンジダ血症

・播種性(全身にカンジダ菌がまわってしまうこと)カンジダ症

最初は発熱があり、抗生物質が効かない。進行すると心臓・肺・眼・肝臓などにも感染します。目に感染すると失明する危険性もあり非常に怖い感染症です。

カンジダ菌は普段は丸い酵母の形をしていますが、感染することで糸状の菌糸を伸ばしカビのような形になるちょっと特徴的な真菌でもあります。

また、治療には風邪の時に使う抗生物質ではなく、抗真菌薬という薬を使います。

医薬品

今回のコラムでは、カビが原因となる病気(水虫とカンジダ)についてご紹介しました。

次週、3月15日は

第5週【真菌(カビやキノコ)が原因となる病気(呼吸器の病気)】についてご紹介いたします。

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

東栄新薬株式会社

元井章智

*このコラムは私が専攻生として登録している

東京薬科大学免疫学教室のご協力により作成いたしました。