キノコって野菜じゃないの?【真菌コラム第1回】

2017年2月15日

キノコ

キノコってスーパーなどで売られている身近な食材のためか、

よく「野菜」と思われている方がいらっしゃいますが、

実はキノコは「真菌」というカビの仲間です。

(私もこの仕事をするまでは「野菜」だと思っていました。。。)

カビの仲間「真菌」と言われると

お風呂場、梅雨時、パンやミカン。。。

カビ

(パンに生えたカビ)

多くの方がマイナスのイメージを浮かべると思いますが

「真菌」は食材としてのキノコをはじめ

パン、チーズ、酒などの発酵食品や抗生物質のペニシリンなど

幅広い分野で私たちの生活に利用されています。

チーズ

身近で活用されているけど、よく知らない「真菌」

普段から、キングアガリクスの研究で訪問している

東京薬科大学薬学部免疫学教室のご協力により

「真菌」にスポットを当てたコラムを7週間に渡って連載いたします

第1週 真菌って何? カビとキノコの違いは?

第2週 人とカビとの関わりあいの歴史

第3週 カビが生えないようにするには?

第4週 カビ(真菌)が原因となる病気(水虫とカンジダ)

第5週 真菌(カビやキノコ)が原因となる病気(呼吸器の病気)

第6週 カビによる食中毒

第7週 人の生活に役立つ真菌(カビや酵母)

普段、耳にする機会があまりないカビやキノコの話

気楽に読んでいただき、「へぇー」と思って頂ければ幸いです

それでは、さっそく

第1週 真菌って何? カビとキノコの違いは?

をご覧ください

真菌って何?

ニガー

(クロカビの写真)

この地球上には動物や植物、微生物など様々な生き物が生息しています。微生物は顕微鏡でなければ観察できないような非常に小さな生き物で、そのため普段私たちはその存在に気づかないことがほとんどです。微生物はさらに細菌やウイルス、そして真菌などにわけられます。真菌とはカビやキノコ、酵母のことを指しており、細菌とは全く違う生き物なのです。

真菌の種類

細菌には細胞の中にむき出しになったDNAがあるのに対して、真菌には人間の細胞と同じように核と呼ばれる膜に包まれたところにDNAがあります。つまり、真菌は細菌よりもずっと人間の細胞に近い生き物だということが言えます。

細菌と真菌

カビ、酵母、キノコは見た目の違いによって分類

カビ、酵母、キノコの分類は真菌類を形態的特徴(見た目)より体系的に分類したもので、一般的にはカビは菌糸を作り出す糸状のもの、酵母は菌糸を作らない丸い形のもの、キノコは菌糸の目に見えるまで大きくなる子実体を形成するものを指しています。

見た目の違い(顕微鏡)

顕微鏡

カビ(糸状の菌糸)

カビ

(パンに生えたクロカビ)

↓クロカビの菌糸の顕微鏡写真

ニガー

糸状に菌糸が伸びています

酵母の写真

↓カンジダ菌の顕微鏡写真

カンジダ菌

丸い粒状になっており、菌糸は伸びていません

(注:カンジダ菌は普段は丸い酵母の形をしていますが、感染することで糸状の菌糸を伸ばすカビのような形になるちょっと特徴的な真菌です)

キノコ=例としてアガリクスの写真(菌糸体)

KA21株

菌糸が集まった状態(菌糸体)

↓成長すると

露地栽培

キノコの形になります(子実体)

キノコとカビの違い

同じ真菌類であるカビとキノコはつくりや成長方法、胞子で増える事など共通するところが非常に多く、似たような性質を持っています。

キノコとカビの大きな違いは、キノコは胞子を作る子実体と呼ばれるつくりが目に見えるまで大きくなります。これがみなさんの目にしているキノコの形です。

また、キノコにおける菌糸はまさに植物の根のような見た目をしていて、キノコの地面にはえている姿は、いっけん植物のように思いますが、実はキノコは光合成を行わず、植物ではありません。進化的にはキノコは植物よりもずっと高度な生き物と言えます。

子実体

【第1週 真菌って何? カビとキノコの違いは?】

は、いかがでしたでしょうか?

それでは次週(2月22日)は

【人とカビの関わり合いの歴史】についてご紹介いたします。

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

東栄新薬株式会社

元井章智

*このコラムは私が専攻生として登録している

東京薬科大学免疫学教室のご協力により作成いたしました。