アメリカ最大規模の健康食品展示会

2015年3月4日~8日

執筆:元井章智

【ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト2015】

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今回、毎年春にアメリカ カリフォルニア州アナハイムで開催される
世界最大規模の健康食品・サプリメント、自然食品の展示会
【ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト2015】
(Natural Products Expo West 2015)
に視察に行ってきましたので、その様子をご紹介します。

【エキスポ・ウエスト レポート】

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【ナチュラル・プロダクツ・エキスポ・ウエスト2015】
(Natural Products Expo West 2015)

概要
今回、毎年春にアメリカ カリフォルニア州アナハイムで開催される
世界最大規模の健康食品・サプリメント、自然食品の展示会

2015年3月4日~8日
開催地:アナハイム(アメリカ カリフォルニア州ロサンゼルス郊外)
参加人数:71,000人(昨年比7.2%増)
出展企業:2700社(うち新規出店634社)

私は2007年と昨年(2014年)に続いて3回目の参加となります

今年は3月6日に参加しましたが、会場周辺ではサンプルや試飲が行われており、まるでお祭りのような盛り上がりでした。

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人気のココナッツオイルの試飲を行っていました

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展示会場入り口では厳しいセキュリティーチェック

会場内に入るとすごい人の数です
パッと見たところ、欧米系が多いのはもちろんですが、中国、韓国系の参加者も多くいました。

対照的に日本人はあまり見かけませんでした。

会場内の様子

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メイン会場の地図です

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一番右の赤枠で囲ったところがサプリメントや食品の原料
青枠がサプリメントの展示エリアです
その他、オーガニックフード、ナチュラルフード、ヘルス&ビューティーエリアがあります

会場はこの他にもあり、2700あるブース全ては周り切れませんので
サプリメント・健康食品のブースを中心的に訪問しました。

原料エリア

まずは会場地図の赤枠で囲った原料エリアからご紹介します。

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原料エリアは【ENGREDEA】として区別されていて
主催社サイドに問い合わせしたところ、出展メーカーは約300との回答でした。
出展社は主に原料メーカーですが、OEM供給会社などもこのエリアでした。

展示の様子

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オーストラリアの樹木から抽出したエキス原料

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ココアの原料メーカー

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マルチビタミンやモリンガ(ワサビノキ)の原料

原料としては【オーガニック】や【Non GMO(遺伝子組み換えなし)】を
訴求しているメーカーが多かったです。

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オーガニック(USDA Organic)とNon GMO(遺伝子組み換えなし)のロゴマーク

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この2つのマークは原料エリアのみでなく、
サプリメントコーナーやオーガニック食品、ナチュラルフードエリアなどいたるところで見かけました

【オーガニック】【Non GMO】と同じくらい見かけたのが
【グルテンフリー(Gluten Free)】のマークです。

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グルテンとは小麦などに含まれるたんぱく質の一種で
パンやうどん、パスタ、シリアルなどに含まれます
最近、欧米ではグルテンを食べるとアレルギーを起こす人が増えていて
重篤な場合は小腸に炎症を起こす【セリアック病】を引き起こす可能性があります。

もともと【グルテンフリー】は、セリアック病や腸の疾患を予防するために広まったのですが
アレルギーでない人が取り入れたところ、体調が良くなったといった例が多く
健康に対する意識の高い人たちの間で流行となっています。

今回の展示会場では、【ナチュラルフーズ】【オーガニック】のエリアで良く見かけました

また、前回に比べて増えていると感じたのが
発展途上国の生産者をサポートする【Fair Trade】マークをつけているブースです。

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特にコーヒー豆やルイボスティーなど
アフリカ産の原料を輸入しているブースや商品に付けられていました。

原料として出展数が多かった商材は魚の油を原料とした【オメガ3、EPA、DHA】です
循環機能を改善するとして、心血管障害の多い北米などでの根強い人気がうかがえます

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オメガ3出展メーカー

その他には【スーパーフード】として注目を帯びている素材の展示も目立ちました

*スーパーフードとは? 【日本スーパーフード協会HPより】

栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。
あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。
一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、
料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつ。

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アサイー、カカオ、カムカム、クコの実などの【スーパーフード】の原料メーカー

出展している国別にみると
欧米企業はもちろんですが、中国やインドからの出展も多かったです

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中国企業
アルギニン、CoQ10、グルコサミンを取り扱っています

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中国の漢方系の素材メーカー

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同じく中国企業
このメーカーは冬虫夏草、霊芝、アガリクスなどキノコ類を主に扱っていました

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インド企業は数社集まってインドブースとして出展していました

日本企業も三生医薬株式会社や株式会社日本生物化学技術研究所など数社出展していました。

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株式会社日本生物科学技術研究所

【原料エリアを回った際の印象】

食品原料としてはもちろんですが、サプリメントの原料としても
オーガニック、Non-GMO(遺伝子組み換えなし)をPRしている企業が目立ちました。

それだけ、化学肥料や農薬、遺伝子組み換え製品が
一般的に広く流通していることを表しているのだと思います

消費者もサプリメントを選ぶときには
主成分の量(例えば、ビタミンCが○○mg)のみでなく
その成分の原料(天然由来でオーガニックなのか、人工的に加工されたものなのか)
や加工方法などもチェックし、純粋でシンプルなものを選ぶ傾向が強いようです

日本ではまだ、主成分の含有量だけをみて選ぶ方が多いと思いますが
今後は、原材料、加工方法を確認するケースが増えてくるかと思われます。

サプリメントエリア

続いてサプリメントエリアをご紹介いたします

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会場地図の青で囲ったエリアになります
出展ブース数に関して主催社からの回答はありませんでしたが
500前後だと思います

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このエリアでは製品化されたサプリメントの販売会社が出展しています
人気のサプリメントやアメリカでの機能性表示についてご紹介いたします

【アメリカの機能性表示に関して】
日本で4月からスタートする機能性食品制度と同じく、
アメリカのサプリメントは【エビデンスをもとに企業の責任】で機能性を表示できます。

あくまで企業の責任であるため、
それぞれの商品やパンフレットなどには
「機能性表示はFDAが認めたわけではない」
「商品は診断、治療、病気の予防ができるわけではない」といった表示がされています。

表示例としては治療や予防といった表現は認められておらず、
○○をサポートする(Support)、●●の健康(Health)、軽減する(Reduce)、改善する(Improve)、増進する(Promote)といった表現が多いです

【オメガ3】

まず、出展企業数が多かったのが、
原料と同じくフィッシュオイル(オメガ3、EPA、DHA)です

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オメガ3というと【循環機能改善】といったイメージだったのですが
その他に認知機能やドライアイを対象とした製品もありました。

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商品名:MaxiTears

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商品名:MEG-3

【プロテイン】

出展ブースの数ではオメガ3以上に多かった印象です。
(たぶん1番多いのではないかと思います)

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動物性や植物性、味も様々な商品が展示されていました。

また、プロテインのみでなく、アスリート向けのサプリメントを
展示しているブースもありました

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もちろん、ブースの方もかなり鍛えているようでした。

余談ですが、北米ではプロテインなどアスリート向けサプリメントを多く販売している
【GNC】というサプリメント専門店が6400店舗あります。

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【ビタミンD】

日本ではあまり有名ではありませんが、
ビタミンDは海外では非常に人気の高い商品です。

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商品名:Vitamin D3
機能性表示:骨、歯、免疫の健康増進
(Promotes bone, dental and immune health)
大腸の健康サポート(Supports colon health)

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差別化のためにビタミンD3をグミタイプで紹介しているブースもありました

【その他のブース】

その他には以下のような展示がされていました

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アシュワガンダ:インド伝統医学のアーユルヴェーダで古くから使われている素材

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ノコギリヤシ(Saw Palmetto)とレスベラトロール(Resveratrol)

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商品名:Mobility 関節関連のサプリメント

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商品名:Maxi-Hair For Men 育毛関連のサプリメント

また、子供向けサプリとしてグミにしてラインナップをそろえているメーカーもありました

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【サプリメントブースのまとめ】

本当に多くの素材で様々な機能性表示が行われていました
やはり今後は機能性表示ができるかどうかで、販売実績が大きく変わってくるかと思います

機能性表示でいろいろな部位を言えるのはもちろんですが
【有効性】【効果がある】といった表現ができるのが本当に大きく違うと思います

実際に各ブースの方とお話ししていても【○○することができる】とはっきり言われました
現状日本で【薬ではないので○○に効くとは言えません、、、健康維持にお役立て頂けます】
と中途半端な表現しかできないのとは説得力が全く違います

今回、この展示会に出て機能性表示制度によって
健康食品・サプリメント業界が大きく発展し
機能性表示を謳えるかどうかで明暗が大きく解れることを確信いたしました。

投稿者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー