腸内フローラについて

2016年2月1日

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健康な腸は元気の源。

あなたの「腸内フローラ」は良好ですか?

便秘や下痢でお腹の調子が悪くても、「たかが便秘」「ちょっとした下痢」と軽く考えていませんか。

最近、腸に関する研究が世界的に発展し、注目を集めるようになっています。「腸内フローラ」を形成している腸内細菌が、免疫機能をはじめとする身体の調節機能に大きく関わっているのです。

腸内フローラは、テレビ等でも取り上げられることが多くなり、ご存じの方も多いでしょうが、本号では改めて腸内フローラについて整理し、分かりやすくご紹介します。「全身の健康をつかさどるのは腸」と言っても過言ではないほど、腸は大切な臓器です。しっかり認識し、腸を元気にする食生活を心掛けましょう。

健康を左右する腸内フローラ

腸の働き

小腸は栄養素を消化・吸収

大腸は不要物の排泄を担う

腸は小腸と大腸から成ります。小腸の主な機能は栄養素の消化と吸収です。小腸の粘膜層から消化酵素が分泌されるとともに、胆汁と膵液が一緒に流れ込んで消化を助け、小腸は収縮と弛緩を繰り返しながら消化・吸収の役目を果たします。

一方、大腸は、小腸で吸収されなかった水分を吸収し、不要なものを便として肛門から排泄する役割を担っています。大腸は小腸よりも長さは短く、表面積も小さいですが、「大腸がん」「大腸ポリープ」「大腸炎」「大腸カタル」などの病名がよく知られているように、小腸よりも病気が起きることが多い器官です。

腸内フローラとは

善玉菌・悪玉菌・日和見菌が群れて棲む大腸内の状態

大腸に病気が発生しがちなのは、大腸が便と腸内細菌の溜まり場であることが関係しています。腸の中の状態が良くないと腸内細菌によって腸内の腐敗が進むからです。

そこで、注目されるのが「腸内フローラ」です。フローラとはラテン語でお花畑という意味で、大腸の中に多種多様な腸内細菌が種類ごとに集団となって生息している状態をたとえたものです。草が群がり生えている叢(くさむら)にたとえ、腸内細菌叢(そう)とも呼ばれます。

どれくらい多くの腸内細菌が棲みついているかといういと、種類は約1000種、総数は500~1000兆個。重さは1.5㎏ほどあるとされています。

これらの腸内細菌は、大きく3つに分類されます。身体に良い影響を与える「善玉菌」、悪い影響を与える「悪玉菌」、そして、その名の通り勢力のあるほうに流れる性質を持ち、善玉菌が優勢なら善玉菌に力を貸し、悪玉菌が強くなると一緒になって身体に悪影響を及ぼす「日和見菌」です。

腸がきちんと働きを果たすためには、これら3つがバランス良く存在することが大事です。健康な人の腸内フローラは、善玉菌20%、日和見菌70%、悪玉菌10%の割合で構成されています。

腸内フローラ

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

元井章智

PS.腸内細菌の種類と数が増えています。

10年ほど前は、腸内細菌の種類は100種程度で、数は100兆個ほどと言われていました。これは便を培養して調べていた時代のこと。その後、腸内細菌の多くが培養しても生きられないことが分かりました。腸は無酸素状態で、外界では育たない菌が多いのです。そこで、培養をせずに便の中から細菌の遺伝子を固定する方法が確立された結果、近年、新しい菌がどんどん見つかっています。