腸内フローラの悪化と改善

2016年2月8日

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執筆:元井章智

腸内フローラの悪化の要因

食生活の乱れをはじめ加齢による影響も

腸内フローラのバランスはさまざまな要因で変動し、善玉菌より悪玉菌が増えてしまうと、便秘や下痢、また腸炎を引き起こしたりします。最近の研究では、ガンや糖尿病、うつ病、認知症など、さまざまな病気の原因にも関わっていること分かってきました。

バランスが崩れる主な要因は次の通りです。

●食生活の乱れ:高たんぱく・高脂肪の食事に偏ったり、食べ過ぎや飲みすぎを続けたりすると、ウェルシュ菌などの有害菌が増加し、善玉菌のビフィズス菌が減少します。

●ストレス・過労:過度のストレスや疲労は胃や腸の働きを弱め、消化液や腸内分泌液の量も減少します。

●運動不足:運動不足で腹筋や腹圧が弱まると、大腸に残留物が残り、悪玉菌が増殖傾向になります。

●くすり:感染症等で抗生物質などを投与すると、その薬に弱い病原菌は死滅しますが、薬に強い菌(耐性菌)の異常増殖や、腸内の善玉菌の消滅ももたらします。

●加齢:年齢を重ねると有益なビフィズス菌が減少し、有害なウェルシュ菌が増加します。

腸内フローラの改善のポイントと効果

バランス改善の大きな鍵は善玉菌を増やす食生活

たとえ腸内フローラのバランスが崩れても、改善することはできます。善玉菌を増やすポイントは、食生活の乱れを治し腸に良い食材を摂ること、そして、ストレスや運動不足の解消に努めることです。特に食べ物は、その大きな鍵を握っています。

腸内フローラが理想的なバランスであれば、肥満防止や病気予防、免疫力向上や美肌など、さまざまな効果が期待されます。具体的には…

●免疫力の向上:腸内細菌の刺激で免疫が活性化します。

●便秘解消:菌がつくる「酪酸」が腸の運動を活性化し、排便をスムーズにします。

●肥満防止:快便効果が肥満の改善につながります。また、最近の研究では、太りやすさに腸内細菌が関与していることも解明されています。

●美肌効果:腸内での活性酸素の発生しにくい状態になるため、肌も若々しさを保つことにつながります。

これらのほかにも、健全な“脳”のためには健全な腸内細菌が必要だという研究報告もあります。腸内フローラの改善によって得られる効果は計り知れないほど多大だ、と言えますね。

腸内改善

株式会社ケーエーナチュラルフーズ

元井章智

PS.

赤ちゃんのウンチは、なぜ臭くないのか?

母乳やミルクしか飲んでいない時期の赤ちゃんのウンチは、大人のような嫌な臭いがしません。

なぜでしょう?

それは、赤ちゃんの腸内フローラがほとんど善玉菌で構成されているからです。

母体内では無菌状態の胎児ですが、誕生してから母乳やミルクを飲むことで、含有成分のガラクトオリゴ糖などを栄養源に、ビフィズス菌が増殖してきます。つまり、腸内フローラが圧倒的な善玉菌優位のために腸内腐敗などが起こらず、ウンチも臭くないのです。

しかし、やがて離乳食が進むと悪玉菌が増えてきて、大人のウンチの臭いに近づいてきます。そして理想的なバランスの腸内フローラになるかどうかが、その後の食生活などによって左右されるというわけです。

赤ちゃん

投稿者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー