肝臓の病気(肝炎や肝ガンなど)

2016年2月29日

執筆:元井章智

先週は抗がん剤などの薬で機能が低下してしまう

【肝臓】について紹介いたしました。

今週は、肝臓の病気(肝炎や肝ガンなど)についてご紹介いたします。

肝臓の病気

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脂肪肝

人間ドックなどの検査で、脂肪肝との指摘を受ける人が増えています。脂肪肝とは文字通り肝臓に脂肪がたまる状態です。これはアルコールの飲みすぎや、食べすぎによる肥満をはじめ、糖尿病、高脂血症、高血圧などの生活習慣病が原因で起こります。

脂肪肝は比較的軽い病気ですが、生活習慣を改善することなくそのままの生活を続けてしまうと、さらに肝機能が低下し、脂肪肝から肝炎、肝硬変、ついには肝ガンを引き起こす可能性があります。特にアルコールを過剰摂取する人はその傾向が強く、アルコールは飲まなくても生活習慣病を持った人は、同じように病態が進展することもあります。

肝炎

肝炎は、肝臓の細胞が破壊されて炎症が起こる病気で、全身の倦怠感、発熱、吐き気、黄疸などの症状が現れます。

その原因から「ウイルス性肝炎」のほか、前述の脂肪肝が長く続いて起こる「アルコール性肝炎」などに分けられます。また、病状の経過や進行具合によって「急性肝炎」「劇症肝炎」「慢性肝炎」に分けられます。

肝炎の大半は、ウイルスの感染による「ウイルス性肝炎」です。これは図のように6つに分類されています。肝臓病はとにかく肝炎のうちに治療することが大事。肝硬変、肝ガンへと進行させないよう早期治療しましょう。保健所や委託を受けている医療機関で「肝炎ウイルス検査」を受けることもできます。

肝炎

肝硬変

肝硬変になると、肝臓内部の構造が変化し、硬くゴツゴツした状態になります。肝臓の働きが低下し、もう元の状態には戻りません。肝硬変の多くは、B型およびC型肝炎ウイルスによる慢性肝炎からの移行であり、肝臓ガンに発展することもあります。

肝臓の働きがある程度維持されている初期を「代償性肝硬変」といい、肝機能が著しく低下すると「非代償性肝硬変」になります。初期ではタンパク質などのバランス良い摂取が大切になり、進行すると塩分やたんぱく質の制限が必要になるなど、食事療法も異なりますので、医師の指導に従った食生活を心掛けることが重要です。

肝ガン

肝臓ガンは、ガンが肝臓に発症した「原発性肝ガン」と、他の臓器に由来する「転移性肝ガン」に分けられます。また、原発性肝ガンは「肝細胞ガン」と「胆管細胞ガン」に大別され、日本では90%以上が前者です。そして肝細胞ガンの主な要因がウイルス性肝炎です。

つまり、肝炎ウイルスに感染し慢性化しても、肝臓はあまり自覚症状が出ないので気づかず、その間に肝臓は破壊されていき、数十年後にはガンが発症するというわけです。

肝ガン進行

肝ガンを予防するために、肝炎や肝硬変にかかっている人は常に定期検査を行いましょう。早期発見も可能になり、治療の選択肢も広く、治る可能性も高くなります。また、お酒を控えるのはもちろん、ウイルスに負けないよう免疫力アップにも努めましょう。

投稿者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー