肝臓の働きについて

2016年2月22日

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執筆:元井章智

研究の関連で「肝臓」の機能について調べていたところ

意外と知らないことも多かったので、解りやすくまとめてみました。

最近、食生活や生活習慣の変化などにより、

じわじわと肝臓にダメージを受けている人が増えているようです。

また、がん患者さんの場合だと

抗がん剤などの薬の投与によって肝機能が低下することもしばしばあります。

【肝臓ってどんな器官?どんな働きをするの?】

【肝臓の場所・大きさ】

肝臓は右上腹部にあります。詳しくは横隔膜のすぐ下、胃の隣にあり、肋骨に守られるように囲まれています。右上腹部のほとんどを占め、体重の約50分の1あるとされており、重さはおよそ1.2kg〜1.5kgほど。身体の中で一番大きく、一番重い臓器です。

また、多くの血液が流れているため、肝臓の色は赤く、最も高温の臓器でもあります。そして、血液が多いということは、それだけ重要な臓器でもあるということです。

肝臓

【肝臓の働き】

肝臓には500以上の働きがあると言われています。その代表的な働きを挙げると、「代謝作用」「貯蔵作用」「解毒作用」「胆汁の生産」の4つです。これらのことを人工的に行おうとすれば、多数の巨大な化学工場が必要になります。そのため肝臓は、「人体の化学工場」とも呼ばれています。

【代謝作用】

身体に取り入れた栄養素を、身体が利用しやすいようにつくり変えるために分解・合成します。この代謝作用が肝臓機能の中でも最も重要な働きです。

【貯蔵機能】

栄養素を必要な時に体内へ送り出すために貯蔵。例えばブドウ糖を、必要な時にエネルギーとして使うためにグリコーゲンに変えて貯えておきます。

【解毒機能】

体内に入った有害物質を無毒化し、体外に排出します。例えば、アルコールやニコチン、細菌などの異物、老廃物、食品添加物などを処理します。

【胆汁の生産】

脂肪を消化するために必要な胆汁をつくって十二指腸に送り出します。胆汁に含まれる胆汁酸には、余分なコレステロールを排泄する働きがあります。

【肝臓の再生能力と予備能力】

肝臓をつくっている肝細胞は再生能力が極めて高く、かなりの部分を切除しても、元に戻ることができます(この性質があるために、生体肝移植が可能になるわけです)。

肝臓の再生

それと同時に、肝機能の低下をカバーする予備能力も高く、また、肝臓には神経が少ないため、痛みを感じることがないこともあり、少々の障害では症状が現れません。気がついたときには手遅れになっていることが多いので、注意が必要です。肝臓が「沈黙の臓器」と呼ばれているのは、こうした理由からです。

投稿者プロフィール

社長

元井章智

東栄新薬株式会社代表取締役社長

株式会社ケーエーナチュラルフーズ代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所所員、東京薬科大学薬学部免疫学教室専攻
日本抗加齢医学会会員、NR(栄養情報担当者)・サプリメントアドバイザー